2009/11/29

ドバイ・ショック


水曜日25日のニュースによると、尖塔高824mの世界一高いタワー『ブルジュ・ドバイ』を凌く1400mの『ナキール・タワー』を開発中のドバイ・ワールド社がほぼ破産状態らしい。その負債額は590億ドル(5兆円)になるといわれてます。。。




まぁ、去年の「リーマン・ショック」の時の負債額64兆円にくらべたら少ないものかもしれないけど、それにしても相変わらずバブル経済花盛りといったところですね。。。
近年のドバイの発展ぶりは誰が見ても「バブル経済」だということは解っていても、やはり皆が投資するんですね。この「ドバイ・ショック」の日本までの経済影響は少ないのかもしれませんが(それでも日本から200社ぐらいは出資してるそうです)、ヨーロッパでは沢山の銀行が投資してます。フランスでも投資した数々の銀行は、お決まりのように被害は「極力すくない」と口を揃えて言っています。ある銀行は損害は少なく「3億ユーロ以下」だといい。リーマン・ショックで大損害を与えたナンテクシ銀行などは「僅か」3千万ユーロの損害だけだという。大手銀行『BNP-PARISBAS』はまだ正式発表はしてないけれど、クライアントの個人投資家たちへの手紙では影響は『殆ど無い』といってるようですが、専門記事によると、少なくとも11兆ユーロの投資をしているそうです。そうなると、やはり銀行家にとっては「3億ユーロ」なんてものは少ないものでしょうね。ましてや3千万ユーロなど「微々たるもの」のような話しです。まさしく「汗の匂いのしない数字」だけの世界に生きる人たちの言葉ですね。



ドバイ・ワールド社のもうひとつの目玉商品はこの世界地図の形をした人工島『The world』。そのプロモーションビデオ、『CG』で見てる分にはそのバブル的なのに笑ってしまうけど、しかし実際に、このようなまったく無意味なプロジェクトが実際に工事中だと思うと怖いですね。。。鳥肌がたちそうです。


すべて人工島である水の都ヴェネチア共和国でさえ10世紀の間続いた繁栄と衰退を経て出来たものだけど。『The world』計画はまるでヴェネチアを3日間で建てるようなものかも知れない。そしてその資金はヴェネチアの商人たちのように血と汗で稼いだお金ではなく、マネー・ゲーム感覚の投資銀行たちが貸し出す『架空のお金』を使って。。。



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2 件のコメント:

  1. 先日の旅行で乗り継ぎ地がドバイでしたが
    確かに勢いが(初めて、それも空港しかいなかったのに(笑))ないのかな?
    と思うようなところが感じられました。
    一時期ものすごく行ってみたかった所だったので
    このまま終わってしまうのはちょっと残念な気がしますが
    もっと違う方にも目を向けて再生するべきなのでしょうね。
    この世の中ですし・・・

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  2. mamiko さんへ。
    あっそうでしたね、確かドバイ空港に10時間位ぶらぶらされてたんですよね。(笑)
    でもドバイもここまで、お金つぎ込んだら終わるわけにもいかないでしょう。。。ただこの国、近隣の王国とちがって、もう殆ど石油がないらしいですョ。だから殆ど外国からの投資に依存してるから、皆が退いたら深刻ですね。

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