2011/12/26

魔笛 / ウィリアム・ケントリッジ



クリスマスの日にシャンゼリゼ劇場にオペラを観てきました。プレゼントでチケットをもらったんです。演目はモーツァルトの『魔笛』で、指揮はヴィヴァルディをはじめバロック音楽のスペシャリトとしても有名なジャン・クリストフ=スピノジ。席は天井桟敷でしたが、この劇場はそんなに大きくないんで、舞台もオーケストラもとてもよく見れました。




勿論25日に外出してオペラを観るのは初めてのことでした。そして僕が最も気になったのはウィリアム・ケントリッジの演出と舞台美術でした。どうせ満員で切符も売り切れだろうと思って完全に諦めていたんで、このチケットをもらった時は本当に嬉しかったです。
ケントリッジの迫力ある壮大なドローイング・アニメーションが舞台をつつみ、神秘的な世界が見事に表現されていました。
当時の『魔笛』の最初の舞台で、「夜の女王」が現れるシーンで使われたという上図(1815年)の建築家カルル・フレデリッヒ・シンケルのデッサンですが、

それからからインスピレーションをうけたケントリッジのコスミックなアニメーションがとてもよかった。
『魔笛』の音楽にはモーツァルト自身も入っていた秘密結社『フリーメイソン』の世界観やその教義のシンボルがはいってる事でよく知られていますが、ケントリッジの舞台美術もそれを反映してました。
アニメーションのドローイングは全て白黒で「昼」と「夜」の戦いの象徴でもあるようです。フリーメイソンのシンボルなどを使うとすぐにクラシックな世界になりがちですが、、、
かといって描かれるテーマはまさしく「フリーメイソンの儀式」ですから使わないわけにはいけないものですが、そこをビデオ・プロジェクターと白黒のみのアニメーションで斬新でコンテンポラリーな作品に仕上げたケントリッジに脱帽でした。
最後のカーテンコールだけ写真撮りました。アンコールにはクリスマスということでオーケストラが「ジングルベル」を演奏してくれ、舞台で皆踊りだすわで観客も大喜び!
(最初と最後の2枚以外は写真はネット上から転載しました。)

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