(『聖アンナと聖母子』油彩 170cm x 145cm)
ルーヴル美術館で開催されてるレオナルド・ダヴィンチの大作『聖アンナと聖母子』の展覧会を Mさんと一緒に見てきました。
綺麗に修復され背景の美しいブルーの風景を取り戻したこの絵はダヴィンチが1519年に死ぬまでずっと手元において描き続けた作品です。
ニスの洗い過ぎという専門家の強烈な批判も出ていますが、僕も見た瞬間に「明るすぎる」と思ったのですが、
その反面、美しく映えてる背景のブルーにため息がでました。
20年前にミケランジェロの壁画の修復にかんする議論と同じように、真理はいったい何処にあるのか。。。
ニューヨークのメトロポリタン美術館からきていた「マリアの顔のデッサン」。品は小さいけれど素晴らしいです!
いずれにしろ未完であったこの絵は描き込まれたところと描き流したところが共存する不思議な作品です。。。
(ダヴィンチによるデッサン「イザベラ・デステの肖像」1500年頃)
マントヴァ公に嫁いだイザベラ・デステへの手紙によると1501年にすでにダヴィンチは『聖アンナ』のエスキースの存在を伝えているのですが、そうするとダヴィンチはこのテーマに20年近い歳月を費やしてることになります。
おお~どちらも有名な絵ですね!
返信削除上の『聖アンナと聖母子』って、もっと茶色い絵なのかと思ってました(笑)
意外に鮮やかな絵なんですね。
こうして、アンナとマリアの彩度がぐっと違うと、
マリアの影のように寄り添うアンナの姿と、
二人の奇妙な重なり方の意味が、よりしっくりと迫ってくるように思います。
それにしても、西欧の人にとって、マリアがどれほど重要な意味を持つのか、死ぬまで手元に置いて描き続けた事実を思ってみても、これ、すごいことですね・・・
この絵大好きなんです。
削除昔、ルーブルでまだモナリザがガラス張りでなかった頃
赤い紐の柵がしてあっただけの頃、すぐ隣りにこの絵が飾られていたんですが
モナリザには黒山の人だかりで、この絵は不思議と誰も見ないんですよね。
モナリザと同じ位に絵画芸術としての完成度が高いのに。。。
私生児だったレオナルドは生みの母親と養母の二人がいて
その二つの影がこの絵に反映しているのではという説もあるらしいのですが
精神分析的な感はあるけど、でもまんざらでもないと思います。。。