2013/10/15

プルーヴェとカルダー


パリ郊外のル・ブルジェ空港にあるギャラリーで開催されている『カルダーとプルーヴェ展』を観てきました。

飛行場の倉庫を改装したギャラリー。ニューヨークのガゴシアン・ギャラリーのパリ支部なのですが、さすがNY一番のギャラリーならこんなにパリから離れていても見に来る人は結構いるようです。
プルーヴェの家具の中にあるカルダーの彫刻。
20世紀を代表する彫刻家とデザイナーを並べてみるユニークな展示です。カルダーとプルーヴェは生前には交流があり、お互いに尊敬し合っていて手紙のやりとりもあります。
プルーヴェの工場で制作されていた学校の椅子。一番壊れやすい後ろ足を丈夫にしたもので、機能を追求した形が彫刻的美しさを表していてプルーヴェの作品の中で最もポピュラーなものです。
近年ヴィトラ社から復刻版が出ていて結構な値段なのですが、これらのオリジナルの椅子が市場では5万から7万ドルもするとときくと、何故か復刻版が安く感じられてしまいます。。。

機能美を追求しながら、美しいものを安価に作る事を常に考えたプルーヴェの家具は今ではNYでも最も大きなギャラリーが扱う程の大変な値段の美術品になってしまっています。。。 


2 件のコメント:

  1. 親が芸術家なので顔見知りにいろんなアーティストがいますが、その中にこの作品の真似みたいな作品を作って儲かっていた日本人アーティストがいたような・・・。

    父は絵画で母は彫刻家なのですが、彫刻家は特殊な感性を持っている人が多いように思います。絵画は職人技やテクニックで勝負している人も多いけれど、彫刻ってそういう芸では勝負できない分野という印象があります。

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    1. 確かに素晴らしい彫刻作品は その場の現実空間をも変える力があり
      見る人を非日常的な世界へ誘ってくれるような気がします。
      現実のマチエールがそうさせるのでしょうかね。。。

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