2010/07/25

ロンダニーニのピエタ/スフェルツォ城 

「最後の晩餐」を見た感動を後にして修道院を出た時は9時半過ぎ、夜の20時の飛行機までたっぷりあったので、ミラノ見学。スフェルツォ城の真ん前に運良く駐車できたので、城内を見る事にしました。ここにはやはりダ・ヴィンチが描いた天井画があります。
あまりガイドブックに載っていないので、そんなに混んでいません。前に来た時もひっそりしてました。草木の茎が絡み合いながら複雑な模様になってるのですが、この唐草模様のような図柄はダ・ヴィンチが若い頃から常に興味をもっていたものです。
これも彼が殆ど一人で仕上げた作品でその迫力に圧倒されます。このあとお城の美術館を見学しました。最後にミケランジェロの彫刻「ピエタ像」のある部屋に向かいました。
これは彼の遺作で通称『ロンダニーニのピエタ』といわれています。
殆ど粗彫りの状態ですが、晩年のミケランジェロは精神的葛藤に陥り全てを投げ出す程でした。その為か、これまでの彼の作品に比べて、なおさらその精神性の高さが伝わってきます。
キリストのぐったりした身体の重さを感じると同時に、その弓のようなカーブを描いた形は天に昇るようでもあります。当時の文献によるとミケランジェロは死ぬ六日前までこの像を彫っていたそうです。
この部屋を最後にしてお城を出たらまだ12時前でした。
やはり早起きすると1日が長い。。。

2 件のコメント:

  1. 天井画、こういうのがあるって知りませんでした。
    濃厚な作品ですね。
    すごい。実物を見てみたいです。

    それと、ミケランジェロの作品も、
    そうといわれなければコンテンポラリーな感じで、
    本当に、その弓なりなカーブが美しいですね。

    ルネッサンス彫刻の、彫りあがったリアルな造形もすばらしいんですが、彫りかけのものはまさに石から中の人を救い出さんとしているその状態がおもしろいですよね。

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  2. >>Joe さんへ。
    そうこの天井画、ダヴィンチを知る上では勿論、ルネッサンス絵画のなかでももの凄く重要だと思うのですが、何故かガイドブックには殆ど載ってませんね。。。でもお陰でここは予約なしでゆっくり静かに見れます!

    このピエタは粗彫りなので抽象的なイメージが強くって、精神的な緊張感がもろに伝わってきます。

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