2009/09/02

こうふく駅(北海道4)



翌朝、美味しい搾り立ての牛乳を御馳走になりました。こんなに美味しい牛乳本当に久しぶりです。朝早くにペンションを後にして向かったのは、帯広市の南20キロほどいった処にある「幸福駅」。ちょいとミーハーかと思われるかもしれませんが。。。とにかく来てみました。
昔70年代初めに、NHKの番組『新日本紀行』という旅番組があり父が大好きでウチでは毎週かかさず必ずみてました。そこでこのこの駅が紹介されたのですが、今でもよく憶えてます。それがしばらくして大変なブームになり同じ広尾線の愛国(あいのくに)駅から幸福駅までの切符が爆発的に売れたそうです。『爆発的』というのは、前の年は年間に7枚売れてたのが翌年なんと300万枚!4年間で1000万枚売れたそうです。テレビの影響は怖いですね。
この国鉄広尾線は1987年に廃線となり同時にこの駅もなくなったのですが、20年以上立った今でも観光客があとを絶たないそうです。


何故この駅に来てみたかったというと、ここは開拓の頃の明治30年(1897年)に「福井県大野」から集団移住してきた土地なんです。その番組で話声が聞こえるおばあちゃんたちは皆が福井弁で、子供ながらに遥か遠い地に大野から移住した人たちの話にとても感動しました。福井生まれの僕には兎に角一度きてみたかった所でした。

待ち合い室の中は訪れた人たちの名詞や紙切れや写真で埋め尽くされてました! 現代アート作家の大きなインスタレーション作品じゃないかと思うくらいです。
中でちょっと目についた落書き。「死ぬまでHしようぜ!!」。平成12年に書かれたもの。今でもこの二人愛し合ってるのかな〜? なんて思わずニンまり。

軒下から出ていたクモの巣が雨にぬれて、数珠のように水滴が連なっていて綺麗だった。そう6月にヴェニスで見たモナ・ハトゥンの作品を思い出しました。明治30年に大野からやって来た人たちの汗と涙の雫のような。。。

やっぱり来てよかった。

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