2009/10/18

マイケル・ケンナ写真展




今日は国立図書館ではじまったマイケル・ケンナの写真展を観てきました。数年前パリのギャラリーで観た北海道の雪の風景を撮った作品に圧倒されたんですが、今回は初期の作品等も含む回顧展で量もあり、なかなか見応えがありました。また北海道の新しいシリーズもあり、それがまた素晴らしかった!氏の作品はすべて白黒、20cm位の正方形で同じ大きさです。『写真』が現代アート市場に重要なポジションを占めだした最近、華やかな写真展が多い中、シンプルなこの展覧会はとても新鮮でした。
アイルランド出身のケンナ氏は「俳句の世界の方が、ジョイスの世界より親近感がある。」と言っているように、彼の制作プロセスは確かに、旅して詩を詠むといった感じですね。そして『バライタ印画紙』に焼かれた白黒写真はやはり味がありますね~。
パリで、もう白黒現像をするラボが殆どなくなってきています。ましてや手焼きをする職人さんも停年退職などしたりして殆どいなくなってしまいました。スピード時代において「手焼き作業」は確かに時代錯誤になってしまったけれど、でもケンナ氏の作品をみてまだまだデジタルでは表現できない領域がまだあるんだな~と実感しました。


国立図書館リッシュリュー館
2009年10月13日〜2010年1月24

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