昨日はカーラジオからエディット・ピアフの名曲「愛の讃歌」が何度も流れていました。。。
何故ならはピアフの愛人だった、フランスの伝説的プロボクサー、マルセル・セルダンの60年目の命日でした。セルダンは119勝4敗(うち74KO勝ち)という驚異の強さに世界のプロ選手たちや関係者からは『無冠の帝王』として有名でした。そして1948年9月、ついに世界ミドル級チャンピオン、トニー・ゼールをニュジャージーで倒してフランスの国民的英雄になります。その翌年6月にブロンクス育ち『レンジング・ブル』(怒れる牡牛)の異名をもつ、ジェイク・ラモッタとの初防衛戦は予想通り歴史に残る大激戦となり肩を負傷したセルダンはTKOで負けるのですが、半年後そのリベンジ戦がニューヨークで行われる事が決定し、10月27日にパリからNYに出発するが、搭乗した飛行機は大西洋に墜落し帰らぬ人となってしまいます。
コンサートのためにニューヨークに一足先に来ていたピアフはその日、マルセルを飛行場に迎えにくるはずだったそうです。
悲劇の中でコンサートは開かれ、ピアフは『愛の讃歌』をニューヨークで初めて披露することになるのですが、これは彼への思いを歌ったで、マルセルの死後作られたと思われがちだけど、実はその前に作られてました。アメリカでの初めての発表がこういう形なるとは劇的ですよね。『事実は小説より奇なり』。 いつ聞いても鳥肌がたちます。。。
日本では岩谷時子さんの訳詞を越路吹雪さんが歌って有名になりましたが、他にも沢山の歌手がカバーしてますよね。シャンソン界の大御所、岸洋子さんや美輪明宏さんは勿論ですが、和田アキ子さんも歌ってますね〜。ちなみに僕は菅原洋一のカバーが好きです。
ただ岩谷時子さんの訳はとても美しいのですが、オリジナルの中で語るように歌う「寂び」の部分で愛する人のためには盗みや罪をも犯すという、ピアフ独特の世界がカットされていてちょっと残念。っていうか一番大事な所だと思うんですが。。。
そしてYoutubeで捜してたら、何と山口百恵さんが、寂びの部分をかなり忠実な訳で歌っていました!
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