2010/09/30

夢のかたち/ Olafur Eliasson

『夢のかたち』というものを表現しようがあるのなら、こういうものかもしれない。。。
このビエンナーレで最も感動したのはデンマークのアーチスト、オラファー・エリアソンの作品でした。


真っ暗な長~い空間でピシャ、ピシャと音がします。
そして何なのかと近づくと急にストロボ光が不連続に点滅します。。。
このようなイメージが見る人の網膜に焼き付きます。そしてまた真っ暗になり、ピシャ、ピシャっていう音だけが聞こえてきます。。。
数本のビニール・ホースが天井からぶら下がっていて、それが出る水の勢いであばれている。。。というだけの作品です。
有名建築家たちが並ぶ中でエリアソン一人だけ建築家ではないのですが、数世紀も前のヴェニスの栄華を刻んだ建物を彼の作品が最大に浮き出させてくれるような気がします。
暗闇の中の数本のビニール・ホースだけというのに、それが最も見る人の心を揺り動かすきがします。。。
展示されている、数々の作品にはそれぞれ建築家たちのすごいこだわりが伝わってきます。昨日アップした日本人建築家たちの「雲のインスタレーション」や壊れてしまった「釣り糸でできた建物」も、テクノロジーや知識など色んなものを駆使して作品ができているのがわかります。。。 でもこのエリアソンの作品の前では何もそんな事など考える前に夢の世界に入ってしまいます。
子供の頃は夏の夕方に家の前の道に水を打って涼を得るのが習慣でしたが、僕はお風呂場の水道の蛇口にホースをつけて栓をひねってから外にでると勢い良くホースがアバレているのがとても楽しく、表に水を打つのはしばらくは僕の役割でした。
まあ幼い少年の深層心理にある「射精願望」だったのでしょうが。。。(笑)
この空間に入った時、それまでまったく忘れていた、その子供の頃の光景が一瞬にして甦ってきました。

動画みつけました。音響の録音は調整されずに録画されたようですから、広い空間を感じるのが困難だけどある程度の印象は伝わってきます。 ★★★★★

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彼が5年前のヴェニス・ビエンナーレでサン・ラザロ島というヴェニスの小さなアルメニア人の島での『Black Horizon』という隙間から溢れ出る一本の光のインスタレーションが素晴らしくて忘れられない作品でしたが、今度のこの作品も同じくずうっと僕の中に残っていくようなきがします。


2 件のコメント:

  1. すごい!!!
    生でみたいですね〜!!
    デンマークは企業や会社の中が色々なデザインで溢れてる所が多いと
    以前テレビでやっていて、みていてとても面白かったです。
    日本でも最近色々なこのようなイベントや企画が増えつつあると思うのですが
    なかなか見に行けなくて残念です。(地方が多い)

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  2. >>mamiko さんへ。
    写真では実際の広い空間と水の音が伝わってこないので残念ですが、やはり生で見るとすごいですよ。それにこの作品は、この空間からインスピレーションを受けたようだから、この場で見るのが一番かな。

    そうそう、デンマークはとてもセンスのいいデザインものが多いんですよね。
    今、とても欲しい台所のゴミ入れがあるんですが、デンマーク製です!

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