2011/05/11

オルヴィエートのドゥオーモ / Orvieto(1)

ペルージャから南下ながらしばらく走ると、葡萄畑を前景に見えてくるコルバーラ湖。永遠の都ローマに流れるテヴェレ川から生まれた湖です。水面ぎりぎりまで葡萄畑になってるのが印象的でした。


(ウイキペディアより)
そして20分もしないうちに着いた街がオルヴィエット。ペルージャもそうですがウンブリア地方はに小高い山にある街が多いです。郊外に新住宅街で埋もれることなく自然が昔のままで残ってるのには感激です。
駐車場をでたら眠そうな顔したオルヴィエートの猫が迎えてくれました。まだ半年位の子猫です。。。
そして細い街路からドゥオーモ広場に向かうと遠くに大聖堂が見えてきます。。。
そして広場についたらびっくり! オルヴィエートのドゥオーモ(大聖堂)は、その見事なファッサードが保存されてることで有名で、その鮮やかさは見た時ちょいとド肝を抜かれました。このようなファッサードは他に類を見ないと思います。
ガラスモザイクによる壮大な壁画。14世紀初めから15世紀中盤までかかったそうです。
そして圧巻は建物の下半分にあたる処に施されたレリーフ彫刻でした。1320年から30年頃にかけて作られたものだそうです。
左端のファッサードには旧約聖書の「創世記」を描いたもの、アダムの創造からエデンの楽園が見えます。
右端のファッサードには新約聖書の「最後の審判」が描かれてました。
一番下には地獄に堕ちた者たちが、すごくリアルに描かれていました。字を読めない時代の民衆はこれを見ては地獄の恐ろしさを想像してたんですね。
あと建物の側面が全て水平な白黒のストライプで仕上げられているのにも驚きました。
スイスの現代建築家マリオ・ボッタの作品を思い浮かべてしまいました。彼のインスピレーションはここなのかなぁって。。。
でもディテールの豊さは、この頃のものは比べ物にならない程凄いですが。。。
窓の下の部分はステンドグラスではなくアラバスターの石がはめ込まれています。
光りを通すとその石の目が抽象的な模様を映し出しとても幻想的です。ステンドグラス以前はこれを使っていたそうです。

それにしても、これって現代作家が描いたステンドグラスのようですね。
(ウイキペディアより)
聖堂の中にあるサン・ブリッツィオ礼拝堂のルカ・シニョレリよる壁画がですが。もともとはフラ・アンジェリコが始めたのですが、天井画の制作途中で停められていたのを半世紀後にシニョレリが完成させたものです。
(ウイキペディアより)
地獄を描いたものですが、ファッサードのレリーフ彫刻の地獄を意識して描かれているようです。
この後続くミケランジェロの描く人間像のような内面性追求の域には達してないかもしれないけど、
(ウイキペディアより)
その彫刻のような立体感ある自由な描写はミケランジェロの先駆者といわれるところですが、この本物を見上げて納得しました。

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